「裏」とか言いつつ、トップ画像で出オチしてるけどな!
前回、CHUWI MiniBook用のM.2 2242 NVMe SSDを調べてまとめたわけですが、容量・性能・価格それぞれでどれも決め手に欠ける感じで手が伸びませんでした。
というわけで、ぶった切って2242 SSDを作ってみました。そんなものが動くのか?
先に書いておきますが、真似してどうなっても一切責任は負いませんからね?
発端
元々、2242サイズでNVMeのSSDを調べていたわけですが、その中で前回最後に紹介したWestern DigitalのSN520の素性が当初よくわかっていませんでした。
OEM向けということでリテールでは売ってない、ということはわかったのですが、その中で「WD Blue SN500がリテール版らしい」という話がありました。
SN500は国内でも普通に売っているNVMe SSDのエントリーモデルです。しかし、SN500はSN520と異なり2280モデルしか存在せず、2230/2242モデルは発売されていません。
しかし、あることに気づきました。
SN520はラベルの下のチップ実装は
このように2230/2242/2280全てでレイアウトが共通で、基板の長さだけが違います。
そして、SN500は
この画像の通り、SN520と同様のチップレイアウトに見えます。
これ、切っても動くんでは・・・?
話を戻すと、SN500は250GB/500GBモデルが用意されていて、特に500GBモデルは7000円台なので、「KingSpecに匹敵する価格でSN520並の性能」という高コスパなSSDです。
もちろん2280しか無いため本来は対象外なのですが、もしこれを2242として使えるのであれば、ベストに近い選択肢になり得ます。
というわけで早速、SN500を切断する前提で買いました。もちろん500GB。
「国内正規品 安心の5年保証」のシールが頼もしいですね!もちろん切っちゃうので保証なんてあるはずもないですが!
レビュー記事等で実物画像は見ていましたが、買ったものもちゃんとチップはSN520と同様に2230サイズに収まっていました。左にテストポイントっぽいのが見える点については一抹の不安がありますが、裏側を見ても特に配線は来てないようだし、パッと見は切っても支障がなさそうに見えます。
切った後に実は初期不良でした、だと悲しいので、一旦NUCに刺して
よし、切るぞ。
切断(人任せ)
ここまで書いておいてあれなんですが、私は基板を切断する道具も経験も無く、失敗した時に「根本的に無理だった」のか「自分のやり方が悪かった」のか切り分けできなくなりそうだったので、切断は同じ2242難民の友人達と一緒にやりました。
今回用意し(てもらっ)た道具は以下の通り。
- リューター
- ダイヤモンドディスク
- リューター用ダイヤモンドやすり
- NVMe-USB変換アダプタ(確認用)
切る前にラベルをペリペリ剥がします。これは糊とか残らず簡単に剥がせました。自分がやった作業はこれくらい。これにて安心の5年保証とはお別れです。短い付き合いだった。
この後、写真はありませんが長さを測りつつ(2242なので42mm)NVMe-USB変換アダプタのネジ穴に現物合わせしながら適当に線を引きました。
というわけで、線に沿ってゴリゴリ切っていきます!(友人が)
・・・うるせぇ!めっちゃ工事中の音がします。近所で行われてる工事とは基板切断だったんだなと確信するレベルで工事の音です。
粉塵は思ったより出ない、というか舞い上がったりはしませんでした。
というわけで意外とすんなり切れました(見てただけ)。次にネジマウンタ(?)部分の切り欠けを作るのでその部分を塗っています。
動作確認
「実はこの時点で死んでた」だと切り欠けを作るのが無駄なので、一旦変換アダプタに仮止めして繋いでみます。
認識されたぞ!!!!
ここで勝利を確信。目論見通り切断しても壊れませんでした。
というわけで、引き続き2mmのダイヤモンドやすりを使って切り欠けを作りました。ついでに切断面もやすりがけしておくと安心です。そして完成品とその切れ端。
肝心のMiniBookがまだ届いてないので、友人のThinkPad T480に装着してみます。
(※T480は通常のSSDスロットに加えてWAN用のM.2スロットに2242のNVMe SSDを刺せる)
ぴったりです。完璧では???ここから現物合わせで調整していく予定が、一発で装着できました。さすが。
この状態でバッチリUEFIで認識され
まとめ
Western Digital WD Blue SN500はぶった切ることで2242 SSDとして使えます。
SN500自体はNVMeとしてはローエンドにあたるSSDですが、既存の2242 NVMeは全てPCIe x2のローエンド製品なので、それらと比較すると高性能かつ安価なので、非常にコスパの良いSSDになっています。
人柱覚悟でやったのでハイリスクでしたが、「切っても動く」という事実を認識した後であれば、特に微細なハンダ付けとかが要求されるものでもないのでローリスクに実現できるものだと言えそうです。
もちろん成功率は1/1なので今回たまたまうまく動いただけだったり、経時で壊れる可能性もなくはないですが、やってること的にはそうそう動かないということはない気がします(責任は負いませんよ)。これからも友人内で買い増して切ったりしそう。
切るための道具をゼロからしっかり揃えると高く付きますが、手持ちの道具でできる範囲であれば意外と(見た目ほど)突拍子もない選択肢じゃないと思いました。
というわけで、来たるCHUWI MiniBook用増設SSDはこのSN500改を投入することにしました。
最後に、場所と道具と腕とネタを提供いただいた友人の皆様ありがとうございました。このくらい自分でやれよネタではありますが、今回は財布とブログ担当という感じで。
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