この写真を見ていて思ったんですが、GPD WIN 2ってFlipStartに似ていると思いませんか?
こんなん。多分初代GPD WINと違ってヒンジがシルバーなあたりから想起されたんだと思う。思いませんかそうですか。
それはさておき予告通りIndiegogoでクラウドファンディングが始まりました。前回不安だとか色々書いてはいましたがそれはそれとして出資してきました。
まあ、例によってGPD Pocket以降は資金も潤沢でプロトタイプも開始前から用意できてるわけで、出資というか事実上の予約ですね。
Indiegogo supporters will be rewarded first.と書かれていはいるもののまあ後回しなんだろうな、と経験上思っているわけですが、とりあえず期限まではrefundもできるので様子見がてら出資している感じです。
ただ、「xx% OFF」と言いつつAliExpressとかでもその価格で売られるのが常態化しているとはいえ、今回については先行出資枠1000台が$599でそれ以降が$649だったので、$599分については通販の方が早くて同額、という事態は回避できるかもしれません。さすがに通販の方が早くて$599だったら$649で出資した人はキレるだろうし・・・
自分はクラウドファンディング開始日なの忘れててGPD WIN / Pocket出資者へのIndiegogoアップデート通知で思い出しましたが、辛うじて$599枠に滑り込みました。
・・・にしても、ノータイムで出資したから忘れてましたが、$599って凄い安さですね??中身ほぼMacBookですよ??単にUMPCに甘すぎるから感覚が麻痺してるだけなのかな。
さて、クラウドファンディングはここまでとして、以下のPC Watchの記事が面白い。
初代を全面否定して生まれたポータブルWindowsゲーム機「GPD WIN 2」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1100993.html
GPD社長へのインタビュー記事なんですが中々内容が濃いのでいくつかピックアップ。
GPD WINの成り立ちについて
日本のユーザーにとってみれば、ソニーや富士通、東芝といったメーカーのUMPCがなじみ深いでしょう。しかしそれらの製品はいずれも“早すぎた製品”だったのです。CPU性能、消費電力、デバイスの製造技術など……あらゆる面から見て早すぎた製品だと言わざる得ません。その通り、というか胸が痛いというか・・・UMPCとしてGPD WINを求めた人は何かしらこのあたりに思い出を持っているんじゃないですかね。
GPD WINにAtomを載せたことについて、
しかしWindowsの3Dゲームができるポータブル機として発表してしまったことで、ユーザーの性能に対する期待値を高めすぎてしまった点は否めません。当時は開発の実力や経験がありませんでしたので、当時は、とりあえずGPD WINは予定スペックどおりにAtom採用でリリースし、GPD WIN 2の構想を考えてましたね。UMPC視点で見ていたせいでゲーム性能を全然気にしてなかったので、当初からGPD WIN 2を構想する程度に力不足という認識だったのはちょっと意外。
なにせ(当時の)スマホ用GPUであるPowerVRにゴミドライバという初代Atom(Menlow)の酷さからすればCoreと同じ世代のGPUが載ってるだけで「神かな?」って感じだったしね?
まあ自分は「Z8550でファンレスのほうが良い」とか思っちゃう少数派ですので・・・
Atom x7について。
それから、PCに詳しいユーザーならお気づきでしょうが、Z8550の採用例は多いのですが、Z8750の採用実績はMicrosoftの「Surface 3」だけです。じつは、Z8750は多くの問題を抱えていたSoCだったのです。もともとそれらの問題は修復や改修が可能でしたが、採用メーカーがあまりにも少ないため、Intelは深センでのサポートチームを切りました。つまり、Z8750はIntelに捨てられた子でした。捨て子wwww 誤解を含むのか話を端折ったのかはわかりませんが、Surface 3はZ8700だったので当時Z8750は採用PCがSurfaceどころかほぼ皆無。GPD WIN自体も初期モデルはZ8700でしたが。
Z8x50は世に出た時点でAtomの終息が決まっていたせいでサポートが手薄な気はしていましたが、Z8550とZ8750でも差があったとは。
Atom x7のドライバやBIOSなどはインドにあるIntelのチームで開発されいるのですが、改善点をフィードバックしてもなかなか修正してくれませんでした。加えて、最初に提示されたBIOSリファレンスの完成度も低く、われわれが求めていた品質に達していなかったのです。よって、BIOSなども社内で独自開発しました。まあ、社内開発しても品質はアレだったけど。とはいえAndroid屋さんが初めてでまがりになりにもBIOS作れたのはすごい・・・
GPD Pocketの話も。
また、開発経験が足りなかったのも問題でした。キーのストロークが深すぎたのです。GPD Pcoketのキーハイト+ストロークは4mmなのですが、開発当初、ほかのスタッフは3.5mmという意見でした。それを押し切って私が4mmだと押し通したのです。GPD Pocketのキーボードは失敗扱いだったのか。これも意外。ストローク4mmじゃないと、とは思わないものの
ストロークが深過ぎて不評だったのと、キーハイトの増加に伴いパームレスト面の厚みが増して、CNC加工のコストが上昇しました。それで、筐体が厚くなってしまったり、バッテリの容量を削らざる得なかったり……。失敗ですね。
悔いが残っているならSnapdragonで薄く作り直してくれませんかね?w
そしてGPD WIN 2の話。
キーボードも大きく変化しています。初代GPD WINのキーボードは上下にカーブする凸のデザインでしたが、じつは、これは完全にデザイナーの設計ミスでした。上下よりも左右のほうがボタン数が多いので、左右にカーブしていたほうが感触的に正しいのです。GPD WIN 2ではそこも修正しています。言われてみればそうだw 確かに前後にカーブしてて使いやすいことは特になかった。
また、初代のキーボードはクリック感が若干弱く、押したかどうかのフィードバックが得られにくかったのですが、GPD WIN 2ではドームの形状から金属板、グリスに至るまでを改善し、感触がかなり良くなっています。GPD WINでは押下圧が160gに設定されています。120gという選択肢もありましたが、軽すぎてダメという判断でした。しかし160gでは重すぎたのも事実です。GPD WIN 2ではそのあたりも最適化されています。とのことなので、キーボードの使用感向上に期待しましょう。
個人的に一番気にしている、Core m採用について。
ちなみにGPD WIN 2のBIOSはユーザーがいろいろいじれるようにしようと思っています。たとえばKaby Lake-YはConfigurable TDPによってTDPが設定できます。GPD WIN 2のデフォルトは7Wですが、3W、4.4W、9W、12Wも設定できるようにし、高性能や省電力のニーズにも応えようと思います。ただし実際の動作クロックは、動作温度や環境、負荷などによりますので、一概に高いTDPに設定したからと高性能になるとは限りませんが。cTDPがBIOSで設定できる!これは嬉しい。公称がdown/定格/upで3.75/4.5/7Wというところ、3/4.4/7/9/12Wというコンフィグレーションは怪しさ満点ですが、真に受けてcTDPを3W設定で動かせるならば「性能はAtom程度でいいから低発熱・低消費電力」も実現できるかもしれない。
逆に、cTDPを上げたところで限界は筐体の冷却性能で決まるので、12Wにして嬉しいことはあまりなさそう。8cmファンが付いたドッキングステーションでも誰か作ってくれれば意味が出てくるかも。
あわよくば、ACアダプタ接続の有無でcTDP設定できるとうれしいですね。どちらかというとOS側で設定する項目な気もしますが。
GPD自体についての話はこの辺までで、この後は深圳の企業文化の話とかでしたがこれも面白い。日本のIT産業の現状と照らし合わせると入れ替わりで真逆に行ってるようで羨ましいような寂しいような。
前回「ちょっと無理してCore mブチ込んでる感」と書いたように、Core mが入ってることについては正直不安もあったんですが、GPD WIN 2は初代の反省を活かしてかなり作り込まれている感じが伝わってくるインタビューで、「もしかしたらもしかするのか」という期待が湧いてきました。
製品としての完成度はGPD WINよりむしろ下がるのでは、という懸念すらありましたが、もし単純な性能だけでなく構成要素全体のパッケージとしてもGPD WINを超えるようなものになればちょっととんでもない製品になるかもしれません。
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