2017年12月18日月曜日

ハイスペすぎて不安になるGPD WIN 2


噂は色々出てましたがついに姿を現しました。GPD WINの後継機、GPD WIN 2だそうです(そのまんま)。

最近はGPD周りを全然追いかけられていなくて、むしろ自作方面でX299E-ITX/acで組んだりとかコレ用にNCASE M1を買ったりとかしていたのでその話を書こうかなと思っていたんですがコッチが出た以上は触れぬわけにはいくまい。



概要




スペックの詳細はImpressの記事を読んだくらいなので事細かに列挙することはないと思います。ここに書いてあることが全てですね。

そしてスペックについてはCPUがCore mになったことに尽きるでしょう。SSDがM.2になったのも大きいですがある意味これも(内部IFの関係で)CPUに引きずられたようなもんですし。

GPD WIN比でサイズ・ディスプレイ共にわずかに大きく、けっこう(+100gくらい、GPD WINの公称値がまちまちなので正確にはわからんw)重くなったのも、Core m搭載によるバッテリー増量と冷却強化から導かれる必然といったところ。

唯一CPUに影響されない進化としてはキーボードでしょうか。従来の独立した右側ボタン群が無くなり幅いっぱいのキーボードになりました。電源ボタンの位置だけはクソだと思うけど。
あ、あとはスティックとボタンの位置が入れ替わったかw これは使ってみないとなんとも言えないですね。GPD WIN比で少し幅が広がったからスティックを使いやすく、ってことなのかもしれないですが、端まで指が届かなくても倒せるスティックよりボタンが近い方が良いような?

ディスプレイも本体に合わせて6.0インチに拡大されたものの依然1280x720。最小サイズのタブレット液晶が使えたGPD Pocketと違いスマホ用液晶を使わざるを得ないこのサイズでは16:10化できないのは致し方ないですし、ゲーム用途を考えればGPU負荷の上がるフルHD化はできないんでしょう。

もの凄く雑に言うと、GPD WINにCore mをブチ込んで無理が出た部分を調整したモノがGPD WIN 2という印象です。悪く言えば進歩が無いですが、むしろ初代GPD WINの時点でUMPCとして完成されたフォームファクターだったことの裏返しかもしれません。LTEは欲しかったけどな。


なんかもうできてる




1月15日から例によってIndiegogoでクラウドファンディング開始、という話なんですが、baiduとかweiboを見る限りおおよそもう完成してます。印字もしっかりされているので、キーボードが仮っぽかったGPD Pocketの初期よりよっぽど完成度が高い感じ。

このスレッドでは誰もが持ってるGPD WINと並べた写真があるのでサイズ感がよくわかります。


並べるとGPD WIN 2の方がちょっとゴツくなったくらいの印象で、サイズとしてはほとんど違いを感じません。重さはともかくサイズに関してはあまりネガティブに捉えなくても問題なさそう。


また、モックアップが完成しているとかいうレベルではなく普通に実機で、上述のbaiduやweiboに動画がアップされていてYoutubeにも転載されてたりします。


起動が速くて縦長液晶流用特有のロゴの右でグルグル回るのが確認できないw

しかしここまでできてたらクラウドファンディングせず普通に売r


避けられない運命



さて、GPD WINの頃は注目している人もそんなにいなくて情報をまとめることに価値があったんですが、今やアキバで普通に買えるくらい有名になったGPD製品なので詳細に説明する必要はないでしょう。ということで、ここからはダラダラ私見を書いていきます。

GPD WIN 2に関して避けられない話題はCPU、Core m採用のことだと思います。製品が出てない以上断言はできないですが個人的にはCore mじゃない方がよかった。もっと言うとSnapdragon 835+Windows on ARMが欲しかった。

一方で、Core mを載せることは避けられない運命でもあります。

第一に、Atomを使い続ける選択肢がない。Atomはもう製品として終息しているため、少なくともPC向けに新モデルが出ることはありません。そして、現行GPD WINは既にAtomの最終・最上位モデルであるx7-Z8750を搭載しているためモデル変更による性能向上の余地もありません。

PCとして基本性能が変わらない以上、同じフォームファクターで新型を出してもGPD WIN 1.5にしかならず、GPD WINが一通り行き渡っている現状で売れるものにはならないでしょう。Atomを使い続けられないのはわかります。

Atomでなくても、Goldmont以降のコアを持つCeleronやPentiumもありますが、これらは格安PC向けであり性能がAtomと大差ない上に省電力性能は悪化している(というかセグメントが違う)ので後継には使えないんでしょう。

そして、Snapdragon。これホントは別記事でちゃんと書きたかったのですが、これは凄い製品が作れます。最近ようやくWindows搭載製品が発表されましたが、ざっくり調べた感じではネイティブ動作はAtomより高速で、x86エミュレーションでもAtomと同等といった感じです。

Snapdragon自体はスマホのSoCなのでバッテリーも凄まじく持ちますし、LTEもSoCにビルトインされているのでUMPCにうってつけです。GPD WINさえスマホに比べたらでかいわけで、コレを使えばファンレスLTE付きでGPD WINより薄く軽いGPD WIN 2が作れたでしょう。なので自分はコレが欲しかったんです。

が、これはどこまでいってもUMPCユーザーとしての考えであって、そしてGPD WINはUMPCである依然にゲーム機です。GPDの出自もそうですし、UMPC特化としてGPD Pocketが生まれた以上尚更GPD WINはゲーム機として特化しています。

ゲーム機として考えたとき、既存アプリがエミュレーションになるWindows on ARMは採用できないはずです。GPUがDirectX等と絡んでどこまでネイティブに動くかはわかりませんが、PCゲームだけでなくコンソールのエミュレータを動かす需要も現実としてあることを考えると尚更CPUが重要なので厳しいと思います。
(ややこしいですがエミュレータを動かすとゲーム機のコード→エミュレータによるx86変換→WindowsによるARM変換、とエミュレーションのエミュレーションになってしまうはず)

ARMネイティブコードが入ったゲームが出たり、エミュレータがWindows on ARM対応したりすればいつかはゲーム機としても満足なOSになるかもしれませんが、Windows on ARM自体自分が勝手に期待しているだけで先行きはまだ不透明ですし、今はまだそういう環境にはなっていません。

となると、新製品としてGPD WIN 2を出すにはCore mを載せるしか残されてないわけです。

もちろん、Core m自体はAtomもSnapdragonも余裕でブッチギレる性能を持ったCPUですので、これを採用することは基本的にはプラスです。スマホ・タブレット用SoCだったAtomと違い普通のCPUなので、M.2 SSD搭載などIF充実の恩恵も受けられます。

でもやっぱり、発熱と省電力性能が気になるよね。

SDP(2W)しか公表されていないx7-Z8750と単純比較はできないものの、Core m3-7Y30のTDPは4.5Wもあり、cTDP-downでも3.75Wあります。

SDPはTDPより緩い指標(不正確に言えば平均値と最大値みたいなもの)なので、SDP 2WとTDP 3.75Wは同じような値なのかもしれませんが、cTDP-downだとどのみち性能が出ません。

というのも、Core m3-7Y30でx7-Z8750の2倍の性能、と謳っていますが定格1.0GHzに対してcTDP-downでは600MHzになってしまうので、結局定格TDP 4.5Wを冷やせないと性能は出ないわけです(TurboBoostを考えるともっと冷やしたいが)。

逆に言えば、発熱・消費電力あたりの性能ではAtomもCore mもトントンなのかもしれません。しかもAtomはSoCなのでシステム全体だとCore mよりだいぶ省電力性能で差が付くような気がしてしまいます。

GPD WINがx5-Z8550からx7-Z8700に変更したときでさえファン追加を伴うものだったので、Core mを冷やせるかというと正直不安があります。

もっとも、ほぼ完成していた筐体にx7搭載のために無理矢理ファンをブチ込んだGPD WINよりは、最初からCore mの冷却を考慮しながら設計されているためなんとかなるかもしれないですが。

冷却は実際に使ってみないとわからないこととはいえ、少なくともバッテリーサイズ増大や冷却強化によって重量に跳ね返ってくるわけで、なんもかんもIntelが悪いって感じですね。

GPD WINの時は「このサイズでAtomは現実的に可能だろう」と思ったからこそ出資したわけですが、今回のGPD WIN 2はちょっと無理してCore mブチ込んでる感がしてしまいます。もう実機がありますし、実績も積んだGPDなのでちゃんと出るとは思いますが、GPD WINの当時・状況でこのスペックが謳われていたら信じられなかったと思います。

これで実際出てきて、熱くない・爆音じゃない・バッテリー持つ、を満たした状態でAtomよりちゃんと性能アップしてたらめちゃくちゃ良い仕事をしたと言えるんじゃないでしょうか。不安はあるけど期待したい。

高価というのもCore mのデメリットですが例によって気にしてません


脱線


Snapdragon+Windows on ARMがゲーム機としてアウトなら、ゲーム機じゃないGPD Pocketなら良いと思いませんか?????Core mでゲームが超サクサクなGPD WINとLTE付いててファンレスなGPD Pocket 2とか、同じCPU使うより差別化できると思うんですけど!!!!!


天啓


不安もあるCore m採用ですが、AtomでなくCore mであることは自分にとって一つ重大な意味を持ちます。それは、Core mがMacBookで採用されているCPUであることです。

AtomはCPUコアだけでなくSoC全体での足回りが通常のPCと別物なので基本的にosx86は(仮想化以外で)動かしようがありませんでした。が、GPD WIN 2のスペックはもうほとんどMacBookです。

現行MacBookの最下位モデルと比較すると、どちらもCore m3で違うのはクロックだけでコア数もGPUも同じ、メモリもLPDDR3-1866 8GBで容量まで共通。

となるとかなりの確度でosx86が動くと思われます。何せ現行MacBookと性能的に(冷却による性能不安はあるものの)ほぼイコールである以上High Sierraだろうと無理なく動くんじゃないでしょうか。

無線LANだけはドライバの関係でよっぽど運が良くないと動きませんが、USBのLTEモデムかBTが動けばBTテザリングできるのでなんとかできる。xinputは認識させられたはずなのでパッドも使えそう。タッチパネルは多分無理だけど。

これはもう「GPD WIN 2でosx86を動かす夢を見ろ」という天啓ですよね。マトモな使い方はもっとちゃんとしたサイトが探求するはずなので頭の悪い使い方を探求しよう。

・・・「あの筐体にMacBookの中身をブチ込んでいる」 と考えると尚更凄いですねGPD WIN 2。


最後に


M.2スロットにフタがついて交換可能なのは素晴らしいと思うけど、せっかくバッテリーを2個に分けて積むなら1個着脱式にしてジオブリーダーズごっこができると良かったのになぁ。

1 件のコメント:

  1. 色々不安要素は感じますが既にほぼ完成に見える事から流石に3機種目と言ったところでしょうか.

    Core mに関して言えばほぼ全てにおいてAtomより上でしょうね.発熱に関してもコア数の違いはかなりの影響があります.性能が上がっている点は改良点も多いのですが基本的には大抵の用途において4コア4スレッドより2コア4スレッドのほうが有利だという点があります.

    物理コア数の差はダイサイズに直結しますしSoCで無いことやプロセスルールも1世代進んでおりリークが抑えられているのも発熱に相当影響します.
    結局のところZ8750と比較すると性能はほぼ倍で発熱はCPUトータルとしてAtomより低いといえるようです.それにTDPセーブモードもありますのでBIOSが対応していれば制限をかけることも出来ます.

    そもそもCore mもファンレスを想定しているCPUですので他機種を見てみても冷却は問題ないようです.ただしシステム全体で見れば消費電力は増えていますが.

    そして肝心の出資するか?と言われれば今回は良いかなと言ったところです.
    価格も$600-700と言われているようでおもちゃの域は出ています.PS4とSwitch買ってもお釣り来ますからね.

    例によってCFは単に宣伝のためでしょうがどれくらいで達成するのかまた締切までにどれくらい集まるのか見ものです.Core mと言っても性能はたかが知れており一般製品なら入門機クラス.初代WinやPocketを所持してて性能は上がったにせよ更に買うか・・・と言われればかなり微妙.

    むしろユーザー層の違うPocketでこの仕様であれば考えるかもですが.やはりもう少し安定してからスナドラ版ですかね.

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