UMPC界隈(?)はGPD WIN 3の話題でもちきりな感じですが、Hackintosh熱が再燃してきたのでGPD WIN MaxのHackintosh化に勤しんでいました。
それなりに完成度を高めることができたので、日本語情報も少ないですしちゃんと導入チュートリアルを作って公開したいと思いますが、取り急ぎ必要なOpenCoreのデータだけ置いておくのでHackintoshに慣れている人はどうぞ。
以下詳細。
ステータス
GPD WIN Maxでは、macOS 11 Big SurおよびmacOS 10.15 Catalinaを動作させることができました。それ以前のmacOSはハードウェア世代の関係で動作しません。
それぞれ最新の11.2、10.15.7で動作確認済みです。今回トップの画像ではBig Surを動作させており、チュートリアルもBig Sur向けに作るつもりですが自分はCatalinaを常用しています。
- 起動時に画面が乱れる
- 外部モニタから音が出せない
- HDMIが動かない
といった問題はあるものの、各種入力デバイスやGPUアクセラレーション・サウンド・スリープといった基本機能、11n相当にはなるものの無線LAN、4K/60Hzの2画面出力が動作するので個人的にはインストールして終わりのお遊びではなく常用に足るレベルになったかなと思ってます。
パフォーマンスについてもIce Lakeだけあってかなり優れており、通常TDP(15W)であってもIntel版のMacBook Air以上、MacBook Pro 13インチに迫るベンチ結果です。M1には及ぶべくもないですが、Tiger LakeがHackintoshで動かない以上、モバイルHackintoshとしては最高峰のシングルスレッド性能で、4コアなのでマルチスレッド性能も優秀です。
GPD P2 Max以前は2コアであり、Ice Lake 4コアはOne Mix 3 ProのAmber Lake 4コアより遥かに強力ですし、GPD WIN 3はHackintosh動作不可能なTiger Lakeなので、文句なしに最強のHackintosh UMPCです(GPD WIN Max自体が文句なしにUMPCと言えるほど小さく軽いか怪しいというのはさておき)。
設定
GPD WIN MaxのHackintosh化に必要なファイルは下記ページに置きました。
https://github.com/b00t0x/GPD-WIN-Max-Hackintosh
プレビュー的にざっくりと解説すると、
- READMEに記載のmod BIOSを入れる
- CFG Lock / VT-dを切る
- DVMT Pre-Allocatedを64Mにする
- config.plistに生成したシリアル等を設定する
- インストールしたらHeliPortでWiFiを設定
をやった上でリポジトリ上のEFIを使ってインストーラーUSBを作ればインストール・起動ができます。
余談
元々、2020年3月にIce LakeなMaxBook Airが発表された時点で、「これGPD WIN Maxとほぼ中身同じだからHackintoshできるな!」と思い、実は届いてすぐHackintoshの構築を始めたんですが、これがなかなかの苦行でした。
当時まだIce LakeのGPUを動かすにはパッチが必要だったことと、GPD WIN MaxのEDIDがおかしいのかEDID周りの設定を詰めなければ動かず相当苦労しました。
そして、
GPD WIN MaxでHackintosh、とりあえずGPUアクセラレーション有効での起動まではこぎつけた pic.twitter.com/EZBn7up2Mz
— b00t (@b00t_0x) September 2, 2020
昨年9月の時点で一旦GPU動作まではいったんですが、苦労した分この辺で力尽きてしまい、仕事が忙しくなったりもして気づけば半年近く放置してしまいました。
その間、他の人が設定煮詰めていたり、Intel WiFiの動作安定性が上がってきたりして、時間も取れたので年末年始くらいからコツコツ再セットアップを始めました。
(上記リポジトリを丸コピすれば動くことは動くんですが、自分でメンテできないとトラブルシューティングできないので必要なものだけ拝借してイチから設定書いた)
んで、設定ひとまず固まったのでCatalinaでセットアップしてましたが、この度チュートリアルを書くにあたって一旦全消しして再構築して今に至る、という感じです。
スクショ撮ったりは終わったので来週末までには公開したいなと思っております。
今回は予告編ということでそれでは。
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