しばらくバイクの話ばっかりだったんで、そろそろ(?)別の話でも、ということでHackintoshネタです。
と言っても何か話題があるというわけではなく、Sequoiaリリースが目前に控えているので現状のHackintosh戦力を整理がてら紹介するだけです。特に有意義な話はなし。
でも現状メンテしてるマシンだけで8台くらいあるんですよね。興味があればどうぞ。
デスクトップ編
GIGABYTE Z690M AORUS ELITE DDR4(メインPC)
- OS : macOS 14 Sonoma
- CPU : Core i7-12900KF (8+8コア・24スレッド)
- GPU : Radeon RX 6600 XT
- WiFi/BT : BCM943602CS
というわけで最初は私のメインPC、Z690M AORUS ELITE DDR4です。Hackintosh常用勢なので、これは趣味で組んだとかではなく(趣味でもありますが)バリバリの実用機で毎日使っているものです。Windowsでゲームやる以外は常時これを使っています。ゲーム用Windows PCは別に組んでいるので、このマシンにはmacOSしかインストールしていません。
Alder Lakeが発売(2021/11)したちょっと後くらいに組んだもので、年末年始にEコア活用の検証をしてCpuTopologyRebuildの実用化に目処が立ったので実戦投入しました。
当初Pコア・Eコア混成でHackintoshが動かせるとは思っておらず、どうせEコアは無効化するからEコアが少ないi7-12700KFで良いやと思っていたんですが、買う直前くらいにOpenCoreで一部有効化できるっぽい?となりせっかくだからと当時ではフル構成のi9を購入。結果的にCpuTopologyRebuildを使って全Eコアを効率よく稼働させられたんで、i9にしておいて良かった。
その前のメインHackintoshがRyzen 7 3700Xで組んだもので、メモリ16GBx4とGPU(RX570)は流用したので結構安上がりに組めた思い出。その後RX 6600 XTに換装しました。
当時最新だったmacOS 12 Montereyで構築しました。最近のmacOSはリリース直後はバグだらけな一方大した新機能もないのであまり最新版を入れない主義なのですが、組んだ時点で将来的なRX 6600 XT換装を見越していたのでNavi 23が使えるMontereyを入れてました。
Ventura以降が気に入らなかったのでそのままMontereyで使い続けていたんですが、Sequoiaが出たらMontereyのサポートが切れることと、最近4K/144Hzモニタを買ったんですがRadeonだとSonomaにしないと4K/144Hz出力できないことがわかったので、つい先日Sonomaにアップグレードしました。もうすぐSequoia出るのにSonoma?という感じですが、前述の通り最新版を常用したいモチベーションがあまり無いので、Sequoiaが出て安定フェーズに入る(はずの)Sonomaを使い続ける予定です。
Sonomaにした結果BCM943602CSのWiFiが使えなくなったのでOCLPによるroot patchが必要になりました。ただ、有線LANは繋いでおりAirDropと現在地取得ができないくらいでそれほど困っていないので今のところ導入せずvanillaで動かしてます。Universal ClipboardとかはWiFiオフでも機能しましたしね。不便を感じてきたら導入予定。
実戦投入してから2年半以上経ってますが、IntelがずっとAlder Lakeの焼き直ししか出さないのとHackintoshのGPU世代がNavi 2xで打ち止めなので割と今でも一線級のPCです。
年末?来年?くらいに出るArrow Lakeが良い感じで、CpuTopologyRebuildをアップデートして疑似HTができそうならリプレースするかもしれないですね。そしたら多分それが時期的にラストHackintoshになるので、こいつはラス前になると思います(逆に言えば、Hackintosh EOL前にあと1回はメインPC更新したい)。
Minisforum UM580
- OS : macOS 12 ~ 14 (Monterey / Ventura / Sonoma)
- CPU : Ryzen 7 5800H (8コア16スレッド)
- GPU : Radeon Vega 8 (onboard)
- WiFi/BT : BCM94360CS2
続いてはAMDミニPC枠としてMinisforumのUM580です。こいつはAMD Hackintoshの検証機材兼万能マシンとしてWindows / Ubuntuとトリプルブートさせてます。
AMDのVega iGPU機ということで、NootedRedにより成り立っているHackintoshですね。というかNootedRedによってVega iGPUが動作するようになったことで、その最終世代にあたるCezanne(Zen 3)ミニPCでHackintoshが組みたい!という動機で買った一台です。Ryzen 6000だと(少なくとも現時点では)GPUアクセラレーションを機能させられないので、5800Hであることが重要になっています。
NootedRedの対応範囲としてはmacOS 11 Big Surから動作可能ですが、メインPCのMontereyより古いものを常用する動機もないのでMonterey以降をインストールしています。一応Sequoia beta + OCLP nightly(WiFi用)の動作確認はできているので、Sequoiaがリリースされたら改めてインストール予定。
100W対応必須ですがUSB PDで動作可能となっており、NVMe + 2.5 SATA搭載可能、2.5GbE、メモリはDDR4で安価とHackintosh抜きにしてもかなり良い製品です。
WiFiもオンボードではなく2230なので、ライザー付けてApple純正のBCM94360CS2に換装しています。AMDな都合上付属カードがMediatek MT7921でHackintoshでは似ても焼いても食えないので換装できるのは嬉しい。
NootedRedの対応GPUが広がらないうちは、NUCサイズでは最強世代のHackintoshなので最後まで戦いたい自分としては満足してます。
Intel NUC8i5BEH
- OS : macOS 10.15 Catalina
- CPU : Core i5-8259U (4コア8スレッド)
- GPU : Intel Iris Plus 655 (onboard)
- WiFi/BT : Intel AC 9560 (onboard)
UM580と同じくミニPC枠のIntel版として(撤退したけど)本家NUCのNUC8i5BEHです。Catalinaで放置してしまっているのでメンテしてるとはちょっと言い難いですが手放す予定も無いのでSequoia出たらちゃんと再整備しようかなと・・・
こちらはNootedRed登場前はHackintosh的に最終・最強世代のミニPCとして持っていたものです。買ったとき日記書いてました。この後のWhiskey/Comet LakeはCPU的に特に進化してないですし、Ice LakeはロクなミニPCが無くTiger Lake以降はiGPU動かせないですからね。一応NUC10i7FNHという6コアNUCはありましたが当時あまりに高かったのと、iGPU含めた総合性能ということでNUC8を推してます。こいつもちょっと欲しいですけどね。
NootedRedによりAMDミニPCでHackintosh組めるようになってからは性能で見劣りするようになりましたが、VM周りの制約の無さや安定性の面では無理なく動かしているIntelの方が優れており、ほぼMac mini 2018相当のハードウェア構成というHackintoshコンパチ度の高さを重視してキープしています。
唯一WiFiがオンボードのためBroadcom系に換装できないのが弱点で、かつてはNVMeを捨ててSATA起動にしてでもSSD用M.2スロットに純正WiFiカードを刺す、それどころかPCIe接続のオンボードMicroSDリーダーのチップを剥がして純正WiFiカードを結線する猛者中の猛者までいましたが、現在はitlwmでIntel WiFiも動作するようになったのでWiFiのためにそこまでの苦行は必要なくなりました。
と言いつつ、現時点だとSequoiaでAirportItlwmが使えなそうなのが今後のメンテにおける懸念なんですが、有線LANも付いているので致命傷ではない・イーサネット偽装のitlwm.kextなら使えそう・vanillaを捨ててOCLPを駆使すればAirportItlwmも使えなくもないというのはあるので楽観的に見ています。
MSI Z97M Gaming
- OS : Mac OS X 10.4 Tiger ~ macOS 14 Sonoma
- CPU : Core i7-4790K (4コア8スレッド)
- GPU : GeForce 8800 GTS
- BT : DBT-120
デスクトップ編の最後は個人的最強ネタマシン、Intel Mac初代macOSもといMac OS X 10.4 Tigerから現行最新macOS 14 Sonomaまで全部動くHackintoshです。以前ちょろっと紹介したやつ。マザボとCPUは元々は3代前のメインHackintoshだったもの。
こいつはHackintosh沼の集大成として組んだマシンで、全世界に自慢したいのでリポジトリを用意しています。
https://github.com/b00t0x/MSI-Z97M-Hackintosh-every-macOS
これを単一のEFI/config.plistで動作させるまでの道のりはかなり険しく(特に10.4〜10.6が)、古いkextをかき集める、Marvell NICやPCIe AHCI SSDを用意する、中古グラボを4枚買って試す、mod BIOSを作るなど、持てる知識を総動員して組んでます。
やったことの全てはリポジトリの方に記録しているので興味ある方はそちらを。
最初のTigerから最後のIntel macOS(Sequoiaか、その次あたり)までの全てを動作させることを目指して組んだものですが、macOS 11 Big Sur以降に関してはOCLP頼りなので、OCLPがSequoia以降で引き続き8800 GTSに対応できるかにかかっています(他力本願)。グラボ以外のコンポーネントは多分大丈夫。
ラップトップ編
ThinkPad X13 Gen 2 AMD
- OS : macOS 12 ~ 14 (Monterey / Ventura / Sonoma)
- CPU : Ryzen 7 PRO 5850U (8コア16スレッド)
- GPU : Radeon Vega 8 (onboard)
- WiFi/BT : Intel AX210
こちらもNootedRed革命を機に購入したもの。UM580は買うしこれ買うし、以前もちょろっと書きましたが14インチのT14の方も実は買ったりしてるしで去年は出費が大変でした。
T14とEFIはほぼ共通なのでどっちもメンテしているといえばしているのですが、現在はこちらのX13をメインで使っておりT14は死蔵気味です。主な理由はトラックパッドの違いにあり、内部接続方式が違う(I2C/SMBus)ためHackintoshにおいてはX13(I2C)の方がリアルMac並にスムーズに動き、T14(SMBus)はマルチタッチサポートがイマイチで使用感が悪く、X13が良いかな・・・となっています。
例によってWiFiがMT7921なのでこちらはAX210に換装してitlwmで使っています。Gen 3からはWiFiがMediaTekオンボードになってしまうので、iGPU以外の面でもGen 2(2021)世代がHackintosh的にはラストです。
というわけでこいつはHackintosh卒業までキープが確定している一台ですね。
ThinkPad X1 Carbon 6th
- OS : macOS 12 Monterey
- CPU : Core i7-8650U (4コア8スレッド)
- GPU : Intel UHD 620 (onboard)
- WiFi/BT : BCM94360NG
こちらはX13購入までメインのラップトップだったもの。2018年モデルなのでだいぶ古いですが、これでもNootedRed革命まではHackintosh的にはほぼ最新構成でした。
NUC8i5BEHと同様に、性能的には一線級では無いもののHackintoshコンパチ度が非常に高いのでキープしているものです。WiFiもApple純正として認識されるBCM94360NGに換装しており、VenturaまではOOB、SonomaからはOCLPにより動作します。
こちらは本体の構成以上に、ものすごく完成度の高いEFIが公開されていることが特徴で、個人的には今まで知っている中で最も精緻に設定の煮詰まったEFIだと思います。残念ながら更新は止まってしまいましたが、非常に安定していますしOCATによるアップデートも簡単なのでSonomaでも問題なく使えています。
mod BIOSが導入できるほぼ最終世代のThinkPadでもあるので、更にHackintoshコンパチを高めることができています。
Intel Hackintoshラップトップとしては究極と言えるモデルなので、こちらも卒業までキープ予定。
ThinkPad X280
- OS : OS X 10.11 El Capitan ~ macOS 14 Sonoma
- CPU : Core i5-8350U (4コア8スレッド)
- GPU : Intel UHD 620 (onboard)
- WiFi/BT : DW1560
こちらもX1 Carbonと同世代のThinkPadで、X1 Carbon購入前までメインで使ってたものです。X1 Carbonがほぼ上位互換なので手放しても良かったんですが、検証機材として第2の人生を歩むことになりました(第1の人生は一瞬だったが)。
X1 Carbonが借り物のEFIで構築されているので、こちらはEFI組み上げの練習用に自前メンテ。でもって、Hackintosh/OpenCore学習のためにEl Capitan(10.11)からSonoma(14)までの全macOSバージョンが動くようにしています。
KabyLake-Rの世代なのでiGPUドライバ的にはSierra(10.12)までしか遡れないんですが、Skylakeドライバでも動かせることがわかったのでEl Capitanまで入れています。
それまで古いmacOSを動かす趣味はなかったんですが、X280で取り組んでしまったことで一種の沼に陥り、最終的にはZ97M Gamingを組み直す事態にまで至ったという。
マルチブートのために一時期OpenCoreに手を入れて独自ビルドしていたことさえあったので、X280のおかげでHackintosh/OpenCore知識はかなり増えました。
まあこれもキープするんじゃないかなと思います。
GPD WIN Max (2020)
- OS : macOS 10.15 ~ 14 (Catalina ~ Sonoma)
- CPU : Core i5-1035G7 (4コア8スレッド)
- GPU : Intel Iris Plus
- WiFi/BT : Intel AX200 (onboard)
最後は導入ガイドも書いたGPD WIN Maxです。X1 Carbonについて「Hackintosh的にはほぼ最新構成」と書きましたが、こいつは2020年製ながらWindowsラップトップではあまり採用されなかったIce Lakeが載っており、最後のIntel MacBookシリーズと同じ世代なのでHackintosh化できます。
ガイドとEFI公開している都合上Ice Lake iGPUが動作する下限バージョンであるCatalinaから動くようにメンテしています。年1くらいしか更新しないけど・・・
買った頃は「仮にHackintoshできてもWiFi使えないからUSBドングル刺すしかないしな〜」という感じでしたが、オンボードAX200がitlwmにより動くようになったので化けました。
Hackintosh化可能な数少ないUMPCなので貴重です。特に4コアだとこれとOneMix3 Proくらいじゃないでしょうか。手持ちのUMPCだとGPD WIN 2あたりでもできるんですが、2コアだとさすがに常用厳しいんですよね。
この後2021年モデルとしてTiger Lake版とRenoir(Zen 2)版が出たんですが、後者は多分NootedRedによってHackintosh化できるんですよね。当時は無理だったのでスルーしましたが、8コアだし今思えば買っておけば良かった。
残念ながらこの後のGPDのUMPCはRyzen 5000をスキップしてRyzen 6000になってしまったので、Hackintoshに適したモデルは出てないんですよね。まあRyzen 6000から動かない理由はiGPUがアップグレードされたことで、ゲーム中心のUMPCとしてはアップグレードされたからこそ採用したわけですからね。
8台もメンテできるのか
いやーきついっす(素)
積極的にメンテナンスしているのはまだ安定でないNootedRedを定期的に更新したいUM580とX13のAMD勢くらいで、あとは新macOSが出たときに整備するか、くらいになってますね。Intel勢は安定しているので頻繁なEFIアップデート必要無いですしね。Sonoma 14.4が出たときは酷かったですが。
ただ、OCATを使うようになってからはOpenCoreやkextの更新は格段に楽になりました。クセはありますが今はもうOCAT無しでEFIを組むのは無理ですね。
とりあえずSonomaで脱落したマシンはいないのでこの8台はSequoiaも試す予定です。一部は既にSequoia beta動かせていますが、Z97MとAX200/AX210搭載機※がしばらく苦しい予感がしています(※特にモバイル機なうえに換装の効かないGPD WIN Maxが一番辛い)。ちなみにデュアルソケット機はBig Sur時点で脱落してます。
いつも通り話の流れを考えていないので特にオチはありません。Sequoiaでまたお会いしましょう。
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