2024年の振り返り
例によってロクに更新してなかったこのブログですが、去年はM4 Pro Mac miniを買ったりしました。高ぇ。2023年初頭に買ったM2 Proモデルの買い替えですね。
Mac mini自体はメインPCではなくサブ機・検証機材といった立ち位置なので買い替え不要だったんですが、ミニPC好きとしては新型のコンパクトさの魅力には抗えず・・・UM580を「NUCサイズでは最強世代のHackintosh」として祭り上げていたわけですが、本物Macがほぼ同サイズで出てしまったという。Zen3相手だと性能差も圧倒的ですしね。
スペック厨なのでSoCは14コアに盛ってます。M3シリーズが歩留まり最悪のN3Bで作られていた関係で
- M2 Pro : 8P + 4E
- M3 Pro : 6P + 6E
- M4 Pro : 10P + 4E
と谷間世代になっており、一方M4 Proは結構盛られたのでM2 Pro → M4 Proの買い換えになったことに満足してます。
現在、Hackintosh EOL後を見越して、本物MacをメインPCとして使うための検証をこのMac miniでしています。実際にメイン化するのはM7 Proとかだとは思いますが(そこまで続くんか?)。Macの弱点は拡張性なので、周辺機器を買い揃えてThunderboltを駆使してどうにかするあれこれを試してます。このへんはどっかでまとめたいですね。
残念(?)なことに、2024年のHackintoshは2023年末からやっていた全Intel macOSが動作するネタマシンを年初に仕上げただけで他に新規構築はありませんでした。
メインPCをMonterey → Sonomaにアップグレードしたり手持ち機材でSequoia導入検証やったりはしましたがそれくらいです。
本当はArrow Lake PCを冬休みに組もうと思っていたのですが、CPUもマザボも高すぎて一旦見送り。
2025年の展望
というわけで2025年です。Arrow Lakeは現状見送っていますが、年明けにB860マザーボードが出揃ったら次期メインPCとして構築しようと思っています。そして前回書いたとおりこれが個人的には最後に構築するHackintoshになるんじゃないかなと。
まず1つ目の理由としてはmacOSサポート期間の問題。4年前(!)に書いた予測では遅い方で今年2025年に出るmacOS 16からIntelサポートされなくなるのでは、としていました。ただ、2024年に出たmacOS 15 Sequoiaがまだ2018年のMacまでサポートしていたことから、この予想は外れてもうちょっと延命しそうではあります。
現時点での予想としては
- 2025秋/macOS 16 : Coffee Lake系iGPU搭載MacBook Air/Proがサポート終了
- 2026秋/macOS 17 : Intel Mac全体がサポート終了
- 2028秋/macOS 19 : macOS 16サポート終了(危殆化)
という感じで、今年出るmacOS 16が最後のIntelサポートmacOSになり、2028年には実用不可になる可能性が高いんじゃないかと思っています。
で、Intelの方のロードマップに視点を移します(AMDはサブなら良いけど仮想化周りでメイン稼働には厳しいのが近年の感触なので考えない)。ざっと調べた限りだと
- 2024秋 : Arrow Lake
- 2025秋 : Panther Lake(デスクトップ向けがあるか不確実)
- 2026秋 : Nova Lake
という感じのようです。では、Nova Lakeで組むと考えたとすると、組んで2年足らずでmacOSのサポートが切れてしまう。メインPCはだいたい3年周期くらいで更新しているので、これはちょっと短いんですよね。
Panther Lakeは時期的にちょうど良い感じですが、デスクトップ向けが出るかは不明瞭。出てもArrow Lakeとはソケット互換のようなので、Arrow Lakeで組んでおけば換装もできる。
というわけで、今年Arrow Lakeで組んで、3年後くらいにHackintoshは引退かなと。その頃までApple Siliconが続いているなら、まあ実用に足るものにはなっているでしょうし、何かの間違いでx86回帰しているなら引退せずに済むのでそれはそれで良しです。Mac自体が無くなってiPadしか無い世界になっていたら?悲しいですがこれもありそう。
前述の通りこの年末年始での構築は見送ってしまったので、B860が出てせめてマザボは安く帰るようになったら組もうかなと。仕方ないので、今冬はAlder Lake用に作っていたCpuTopologyRebuild.kextのArrow Lake対応に取り組んでいました。サムネのやつ。
Arrow LakeはApple Silicon同様に高性能コア(Pコア)+高効率コア(Eコア)の混在構成ですが、リアルIntel Macにそんなものはないのでx86カーネルでは全コアを等価として扱っており、重いタスクがEコアに割り当てられると遅くなってしまう。というわけで、コア混在の代わりに8P+16Eであれば擬似的に8c24tの3-way SMTとして扱うことでPコアが優先して使われるようにするのがCpuTopologyRebuildです。これによってAlder Lake/Arrow Lake HackintoshでもWindows並の性能が出る・・・というほどではありませんが多少は改善します。
実機あった方が遥かに簡単なので買ってからにしたかったですが、とりあえずArrow Lake持ってる人に試してもらったところ期待通り動いたっぽいのでリリースできました。
さいごに:願望
お正月・・・は終わりましたが年始なので(?)初夢みたいな願望の話を。Mac ProだけでもIntel回帰して、Hackintoshが続けられないかなという話です。
Apple Siliconの展望については2年前にかなり否定的に書いたんですが、そのときの「Mac Proどうすんの」ということについては未だに解決されていません。
16+8らしいM2 Ultraが最上位で出たらあまりにも面目がないんでは・・・と書いていましたが、本当にその面目ない仕様でMac Proが発売され、ただの巨大なMac Studioという様相になっています。こんなひどい仕様で出すことは予想外でしたが、そうでもしないと出せないという読みは当たっていたんじゃないかなと。
競争優位性をTSMCの先端プロセスを先行して使い続けることだけで保っているのは今でも同じなので、その構造ではまともなMac Proを作れないという問題は2年前から変わっていませんね。というわけでx86に戻しませんか?
別の側面として、政治の話はあまりしたくありませんがトランプが大統領に返り咲いてしまいました。現行筐体のMac Proは第一次トランプ政権でのアメリカの雇用を維持しろという圧力により中国製造を断念してアメリカ製造になった経緯があります。
そして、TSMCの躍進(とIntel自身の失策)によりIntelは下り坂を転げ落ちる状況になっており、実際トランプは台湾・TSMCに否定的な発言をしてもいます。
なので、トランプが「Intelを救うためにAppleはIntelチップを採用しろ」と理不尽なことを言い出したりしないかなとか。
とはいえAppleの競争優位性がTSMCに依存している以上、iPhoneにIntelチップなど載せられません。IntelプロセスでApple Siliconを製造したとしても競争力がない。トランプ政権の4年間のうちにIntelが復権するのも無理そうです。そこで数が出ないので割とどうでもいいMac Proの出番ですよと。
前述の通りMac Proは実際Apple Siliconに不適なのでx86を載せる理由もなくはない。NVIDIAと和解できればAIの学習ワークロードをこなせるGPUをAppleが持っていないという問題にも対応できる。(GeForceはTSMCで作るんだけども)
問題はARM/x86の両サポートがいつまでも続くことですが、最短でもSequoiaサポート切れまでの7年くらいはやることが確定していることなので、開発体制はある程度確立してるんじゃないかなとか。
とまあこんな感じでIntel x86 + GeForceなMac Proが復活すれば、Hackintoshももっと永く続けられる!(ラップトップは無理そうだけど)という妄想でした。荒唐無稽ですが、トランプ政権は支離滅裂なのでどんな妄想でも無いとは言い切れないという逃げができるところは良いですね。
では良いお年を。じゃなくてあけましておめでとうございます。
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