2012/11/20

IS01の未来で悩む。

IS01祭りってご存じでしょうか・・・
ちゃんと説明する気は無いので省略しますが、auのIS01というAndroid端末が数百円程度(端末代込み)で2年間使える、というキャンペーンが過去にありました。あ、もちろんWiFi専用で使った場合だけど。

というわけで必要でも無いのに勢いで買ったはいいものの、普段はiPhone、文字打ちはUMPCだった自分がWiFi専用でAndroid1.6から(普通には)アップデートもできないIS01を使うはずもなく・・・この前の記事でNexus 7を「初Android」と称してしまうレベルで存在を忘れてました。マジで忘れてました。

で、そんなIS01の存在を思い出したのは、今月が2年縛りの解約月だから。今月より前だと1万円取られ、来月からは通常の月額使用料を取られるので今月に解約しないと数百円運用が完結しない。(って、もうあと10日しかないじゃん!)

思い出したのでガジェット死体置き場と化している棚の奥からIS01を引っ張り出して、「そういやiPhone 5でテザリング使えるようになったしなんか活かせないかな」とIS01で色々ググってたのだが、なにやらMNPで色々楽しめるらしい。
要は単純な解約代わりにIS01をMNPして新たなガジェットを安くゲット!ということらしい。MNPする以上IS01である必要はないんだが、解約するならついでにMNP弾として使えばお得だとか。これで「MNP弾」という言葉を初めて知ったよ私は。

かの杉内俊哉投手が言ったように、携帯は機種変より新規がお得、MNPは更にお得ということで、DoCoMoあたりのMNPキャッシュバックが激しいキャリアで投げ売りされている機種を一括購入すればIS01並とはいかなくても相当低いランニングコストでオモチャが買えそう。

ちなみに、(実質○円ではない本来の)端末代が0円かそれに近い激安の端末を買って即解約してキャッシュバックと諸々の手数料の差額をゲットという荒業も存在するそうで。そこまでやる勇気は無いけど・・・

というわけで、何買おうかな〜などと悩んでおります。必要だから買う、じゃなくてお得だから買うとか、IS01買った時から何も成長してないな。ま、まぁ、MacBook Airで何一つ不自由してないのにどうしても欲しくなっちゃってVAIO Duo買うのに比べれば全然。

2012/11/19

ZFS on Linux 0.6.0 rc12リリース

表題の通りZFS on Linuxがバージョンアップしました。
って、5日ほど前ですが・・・w

0.6.0がrcに入ってからかれこれ1年半以上経ってrc12まで達してしまい、おいおいrc取れるのかよと不安にはなるものの、一応それなりに安定して使えてます。
ファイルシステムが「それなり」じゃダメだろ、というツッコミはあるけどね。とりあえず自宅では1年半近くデータロスト無く運用はできてます。HDD4台交換(1台ずつ)とかも経験したし。

LinuxでZFSがネイティブに動くっていうのはかなりの有難みを感じられるので、ヒトバシラーな方は是非お試しを。

すいませんZEVOの検証も近いうちにやります・・・(100日以内という意味)

2012/11/15

私のPC遍歴(サブノートPC編)

誰得企画、b00tの使ってきたPCを振り返る。サブノートPC編。

「主力ノートPC編」に引き続き私b00tの使ってきたPCを振り返る誰得企画。
今回はサブノートPC編です。
「ノートPCが必須でない用事で持っていくもの」ということで、「これだけは必須」という要件がほぼ設定されておらず、かつ必要も無いのに持ち歩く気になるためには小ささ&軽さは絶対、ということで主力ノートPC以上に趣味が色濃く出ているラインナップになってます。

以下、
名前:メーカー名+型番
CPU:名称+クロック
メモリ:容量
ストレージ:HDD/SSD容量
ディスプレイ:サイズ+解像度
重量:kg
当時の主力:
という感じで購入順に書いていきます。

2012/11/13

またもSurf Sliderの話

この前VAIO DuoのSurf Sliderを絶賛したばかりなのだが、また使ってて便利だなと思う点があったのでメモ。
前回書いたある意味副次的なメリットと違ってSurf Slider本来のメリットなのだが、開閉が速く行えること。言ってしまえばそれだけだがこれが結構効いてくる。

唐突に話が飛びますが自分はiPhone 3Gを買うまではW31SAW52Sというケータイを使っていました。どちらもスライド式ケータイで、テンキー部分だけがスライド収納されるようになっている。キーが全部収納されるタイプのスライド式ケータイと違い、テンキー以外の十字キーや機能キーは液晶側に付いているため、メールを書くとき以外は閉じた状態で一通りの操作ができる点がお気に入りだった。

要は、Duoでも同じような使い方ができるということです。
開閉がワンステップかつスペースを取らずに行えるため、ウェブブラウズ中にパッと開いて検索窓にキーワードを入れて閉じる、といった使い方ができる。基本はタブレット形態で使って、文字入力の瞬間だけキーボードを出すという使い方。入力速度を考えなくてもソフトウェアキーボードを出すのと同じくらい瞬時に物理キーボードを出せる。

一般的なタブレットPCだとこうはいかない。従来の二軸式にしろ360度回転式にしろ、転換に時間がかかるし、膝の上でサッと開くというのも難しい。基本的にはタブレットならタブレット、ノートPCならノートPCと場面に応じて1つの形態に固定して使うことになる。

その点タブレット形態とノートPC形態を気軽にいったりきたりできるDuoは、あたかもスライド式ケータイのキーボードを使う気軽さでキーボードを出したりしまったりできる。というか、純正のメールアプリでGmailのメールを読んでサッとキーボードを出して返信書いて閉じる、という風に使えるわけだから「あたかも」というよりはスライド式ケータイとまったく同様に使える。

どこまでソニーが考えていたかはわからないが、使っていくほどにこのSurf Sliderという形式はうまくできているなと思わせてくれます。


ついでにちょっとタブレット話。
この前Nexus 7買おうかななんて書いてたら、色々あって手に入れてしまいました。16GB。
というわけで初Androidをぼちぼち使っているわけですが、やっぱり7インチクラスはいい。
iPhone 5と共に我が身に到来したテザリング時代によって、(WiFiの)タブレットも家モバ中心から持ち歩き中心になったわけだが、持ち歩くとなるとやはり10インチクラスのiPad 2よりNexus 7の方が持って行きやすい。画面サイズの差は3インチに満たなくとも、iPad 2比で大体1/2くらいの大きさですからね。
Duo持っていくほどでも無い日は常にNexus 7持ち歩くことになりそう。

一方でiOSの軽快さを考えると、「このサイズでiOSならなぁ」と思ってしまうのも事実。まぁそれがiPad miniなわけだが。この前はスルーと書いたものの、iPad 2持ってなくて初タブレットを買うならそりゃiPad mini買うわなとは思った。今更中身iPad 2で非RetinaでNexus 7より高いけど、あの絶対正義なサイズで中身iPad 2でiPad 2より安いんだもの。
Nexus 7で7インチクラスタブレットの素晴らしさを認識した結果iPad miniがちょっと欲しくなった。しかしiPad 2とNexus 7持ってるから買わないんだけどという無限ループ。

にしてもiPad 2は二度と家の外から出ることは無さそうだ・・・荷物減らしたい時はNexus 7だし、そうでもないときはDuo持っていくし・・・かつてはMacBook Air+iPad 2で外出したときもあったけど、今やタブレット付きノートPCのDuoだからなぁ・・・
家では快適なウェブブラウズ用板なんだけどw

2012/11/12

私のPC遍歴(主力ノートPC編)

誰得企画、b00tの使ってきたPCを振り返る。主力ノートPC編。

本当に誰得なのですが、まーーーた新しくノートPC(VAIO Duo)を買ってしまったのを機に、
そろそろ忘れそうな自分のPC遍歴をまとめてみようと思いました。ウェブに公開する意義は謎。
強いて言えばブログでノートPCについて書くときに「前使ってた○○と比べて云々」とか書くことも増えてきたので、その○○ってどんなPCか知らん、って時の紹介になるかな?

ノートPC編とか言いつつデスクトップはほぼ自作機なのでデスクトップ編を書く予定も無かったりする。
列挙してみたら自分でもビビるくらい長くなったので、とりあえず「主力ノートPC」と「サブノートPC」に分割。主力/サブの分別は自分にとってのもので、定義としては主力が「ノートPCが必要な用事で持っていくもの」、サブが「ノートPCが必須でない用事で持っていくもの」といったところ。なので世間一般では明らかにサブノートっぽいVAIO Pとかが主力になってたりします。

以下、
名前:メーカー名+型番
CPU:名称+クロック
メモリ:容量
ストレージ:HDD/SSD容量
ディスプレイ:サイズ+解像度
重量:kg
当時のサブ:
という感じで購入順に書いていきます。

2012/11/09

Surf Sliderの意外な利点

VAIO Duoが届いて早一週間。週末忙しかったり引きこもってセットアップしてたりと、3日ほどしか持ち出せていませんがモバイル生活を楽しんでおります。
というわけでそんなじっくり使ったわけでもないけど思ったことをちょくちょくと。

1. バッテリーはほどほどに持つ
内蔵バッテリー+いたわり充電(MAX80%)で4時間以上は使えるといった感じ。「残容量を気にすることなく使える」というほどでもなく「常に残容量を気にかけてないと怖い」というほどでもなく。
一応MAX80%でもそこそこ使えるように、プリセットの省電力設定をベースに輝度落としたりとかいじったりはしてます。が、輝度は自動調整を切ってないので勝手に変わったりするしそこまで細かくチューニングはしてない。現状使い物にならないGPSと使ってないBluetoothを切ってるくらい?
CPUは最大50%と厳しく絞ってるものの、タスクマネージャから見ると50%どころかしっかりTurboBoostも効いているのでどこまで効いているかは謎。少なくとも使って性能落ちてる感じは全然無いです。というかTurboBoost切るオプションって無いのね。あればi3の完全上位互換なのに・・・
いたわり充電なのはなんとなくです。元々そんなにバッテリー寿命気にするタイプではないので100%でも別にいいんだけど、使ってて不自由しないうちはいたわり充電にしておくことにします。逆にガッツリ使うときは+20%じゃ足りなくて拡張バッテリー付けるだろうし。

2. Surf Sliderは思った以上にイケている
次はDuoのディスプレイ開閉機構であるSurf Sliderについて。
元々このスタイルはタブレット形態←→ノートPC形態の遷移機構に対する最適解として採用されたものだと思いますが、純粋に開いた後についてだけ考えても色々と便利だと感じられます。
1つは、ディスプレイが近くなること。
これは、Surf Sliderによって開いたときのディスプレイの付け根が(通常の一番奥ではなく)本体の真ん中付近になるため、感覚的に手前に来るためです。キーボードエリアが狭くなった分結果的にパームレストが無くなり本体を自分に寄せて使うので、ディスプレイが11.6型にしては大きく感じられます。これはタッチ操作においても有効で、ディスプレイが近い分指を画面に持っていく動作が最小限で済む。またディスプレイを支えるVAIOロゴ入りのパネル部分が存在することで、親指でスクロール操作をしつつここに残りの指を添える、というスタイルで快適さがアップしてます。
2つ目は、専有面積が小さくなること。
ディスプレイが近くなることと同様なんですが、ディスプレイの付け根が真ん中付近にあることで開いたときの実質的な専有面積が大分小さくなります。これは膝の上などで使ったときに顕著に感じられ、狭い場所で非常に取り回しやすくなっています。
以下は同じ11.6型のMacBook Airと(ついでにVAIO P)の比較画像です。

上からDuo、Air、VAIO Pです。赤線がディスプレイの付け根になってます。
角度固定のDuoと同じ角度に残り2台のディスプレイを開いたので、同じディスプレイサイズのDuoとAirは左端がほぼ同じところ(白黒の点線)になってます。一方で、右端はDuoの黒線とAirの白線でこれくらいの差がついています。超ワイド8型のVAIO Pの専有面積が最小なのは当然ですが、キーボード部分の広さはDuoに近いというあたりで、Duoが11.6型にしてはコンパクトなキーボードエリアを持っていることがわかります。
もちろんキーボードエリアが狭いということはデメリットともとれるし、今回は比較のため同じディスプレイ角度ですがDuo以外のPCはディスプレイの角度を調整して狭い空間に対応させることも出来るので別に「Duoが最高!」というわけでは無いですが、タブレットということを別にしても11.6型のノートPCとして「コンパクト」ではなく「コンパクトに使える」ことがわかるかと思います。
Surf Sliderはタブレットとして〜という文脈で語られることが多いので、ノートPCとして見た場合のSurf Sliderのいいところを長めに書いてみました。

今日はそんなところです。

2012/11/06

VAIO Duo届いた。

ねんがんの VAIO Duoを てにいれたぞ!

というわけでようやく届きましたVAIO Duo。というか2日には届いてたんだけど3日は丸一日潰れるわ2日はその準備で死んでたわで4日までロクに触れなかったというね。
それから2日間ベタベタ触って一段落したところでレビューを書・・・こうとしたところでこれだけの人気製品、既にググれば色んなサイトやブログでレビューは書き尽くされているわけで、そもそもググっても出てこないブログで誰かの参考になるレビューを(書けたとして)書く意味が無い。というわけで単に感想をダラダラ書きます。チラ裏。
書いてたら4時過ぎててヤバイヤバイという感じだったのでまた思い立った時に続きを書きそう。

サイズ
閉じると大きく、開くと小さく感じるナゾナゾみたいなPCw
タブレットスタイルだとiPad等と比較して巨大に見えるし、ノートPCスタイルだと普通のモバイルノートのサイズであることに加えて、パームレストが無く液晶が手前に来るためコンパクトに感じる。

MacBookAir11インチとの比較。ほんの一回りずつDuoの方が大きい。体感では縦は同じで幅だけちょっと広い印象。Duoの方が厚いがどっちも薄いので特に気にならず。この微妙な幅の差でカバンへの収まりがちょっと悪いのが残念。

開いた図。先述の通り液晶が手前に来るのでコンパクトに感じる。どうでもいいことですがパームレストって要らなくないですか?あれってトラックパッドがあるから仕方なく存在してる空間に名前が付いただけのような。デスクトップのキーボードには大抵付いてないし。腕時計してるときに使うとガンガン当たるし好きじゃない。ついでに自分はトラックパッドよりもトラックポイント派です。Airが遥か昔に使ってたVAIO TR1以来のトラックパッド機だったりするほど。Macのトラックパッドは比較的優秀なので良かったですが。

重さ
意外と気にならない。UMPC大好き人間としては約1.3kgは超重量級なのですが、以前予想したとおり?1kg以上は全部「重い」に一括りなので一日持ち歩いてみても約1.1kgのAirとの差は特に感じなかった。さすがに拡張バッテリーまで付けると重いだろうが、まだ使ってないのでわからず。

液晶
素晴らしいのひとことですね。フルHDで視野角も広いし。さすがに100%表示だと字が小さいしUI部品をタッチしにくいので出荷時デフォルトの125%表示にしてます。保護シートもバッチリ。反射抑えられてなお発色も良い。そして自分じゃ絶対にこんな完璧に貼れない。つまり保護シートがダメになったら二度と同じ状態には戻せないわけで、保護シートを保護する必要があるかもしれない。本末転倒w

Windows 8
意外とイケる。というかなんだかんだ言って普通にWindowsなので、Windows 7+タブレットOSという恩恵をそのまま得られる。従来のデスクトップとModern UIがロクに連携できてないのは未熟な点で、非マルチタッチなPCで使う場合はModern UIの使い道がほぼ無いためそこがどうしようもなくダメダメだが、タブレットでもあるDuoでは通常のWindowsに対する追加機能としてModern UIを使っていけるので良い感じ。
しかしだ。MSアカウントと紐付けしてセットアップしたせいでユーザ名が漢字の名前になってしまったのは論外すぎる。いきなり新規アカウント(英字)作成→切り替え→MSアカウントと紐付け→旧ユーザ削除をやる羽目になってしまった。
それとWindows 8といえば起動。UEFI+SSDの力も炸裂して笑えるくらい速い。電源ボタン押して4,5秒くらいで起動してしまう。賛否両論な高速スタートアップの恩恵も大きいのだが、コレ切っても7,8秒くらいで起動しちゃうのだからとにかく速い。まぁUEFI対応でPreBootから速くなりましたっていうのはMacに対して何周遅れなんだとも思うが、Win8に本領発揮させるなら最新マシンは必須。

マルチタッチ
今までのPCにおけるタッチパネル/デジタイザは正直オマケみたいなものだったが今度のマルチタッチはホンモノ。Modern UIと組み合わさると本当にiPad等のタブレットと遜色無いし、デスクトップUIにおいてもマウスの補助するタッチパネルからタッチを補助するマウスに逆転したくらい。ペンも過去に散々挫折してきたがこれはいけるぞと思わせてくれる書き味。こっちはOSより保護シート&ペン先の力が大きいが。
でもこの辺は使い込んで改めて印象をまとめた方が良い気もする。
ついでにその補助する方のトラックポイント、慣れてしまえばどうということはなく使えた。

性能
Core 2 Duo 1.4GHzのAirが歴代最強ノートPCだった自分にCore i5の力を語る資格は無し。バッテリー重視で電力設定を50%にまで絞っても何もわからない。むしろTurboBoost切れないんですかね?i3にしとけよとか笑われてしまうが。
SSDに至ってはデスクトップのm4より速いんだからもう笑うしか。東芝製128GB。ネットではサムスンでしたって人は見当たらないが。どっちにしろ超速いので区別つかんだろうな。
HDMIも付いてるからBluetoothな入力デバイス揃えればデスクトップの代替にすらなりそうなレベル。

その他
地味だけど本体にASSISTボタンという名のBIOS入りますボタンが付いたのが非常に嬉しい。PC毎にF2だったりF8だったりDelだったりとかBIOSへの入り方覚えてられなくて苦労していたので。
純正ケースについて。マジックテープなのはどうにかならなかったのか?磁石がデジタイザに悪影響を及ぼすから採用できないとかでもあったのか?幅広マジックテープだから開くのもスマートにいかないし。ちょっと残念。拡張バッテリー付けても入るのは○。

総評?
MacBookAir以来2年ぶりに買ったノートPCだったが大当たりの予感。ちょっと触った限りではほぼ100点満点の印象。もうちょい軽ければ嬉しかったかなくらい。
恐らくタブレットとして考えるとOS面でもハード面でも色々足りない点があるんだろうが、Airの置き換えとして買った自分からすると、現時点のUltrabookとして最強のスペックを備えた上でタブレットとしての使い勝手も持ち合わせているので、Ultrabook買ったらiPadついてきちゃいました的なお得感がある。
コンテンツを生産するにはWindows/Mac、コンテンツを消費するにはタブレットが最適ということで、Airではウェブ閲覧がiPadほど快適ではない、iPadだけ持ち歩くのは心許ないというジレンマを抱えていたが、Duoはこれを解決してくれる一台なんじゃないかと期待している。
Windows 8を使い倒すにはコレ一択なんじゃないですかね。

2012/11/01

ZFS on Mac (2) ZEVOのインストール

前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが、ZFS on Macの続きです。

前回はZFSを取り巻く状況について軽く触れ、Mac向けZFSとしてZEVOなるものが存在することを紹介しました。
さて今回はZEVOについて・・・と行きたいところですが、前回「Solaris以外でのZFSについて」なんて書いたばっかりにSolarisとそれ以外のOSにおけるZFSの関係について完全にスルーしてました。まずはそちらにちょっと触れておきたいと思います。
このあたりの歴史的経緯については勘違いが含まれている恐れがあるので、気付いた場合は指摘していただけると幸いです。

今更ですが、元来のZFSはSolaris用に開発されたものです。リアルタイムに追っていた頃では無いので時期は前後するかも知れませんが、Solaris開発がオープン路線に転換し、OpenSolarisがリリースされたのに伴ってZFSのソースコードもオープンになりました。以降、各種OSへの移植が進むことになります。
その結果近年まではOpenSolarisのバージョンアップに伴い順調に更新されてきたZFSですが、Sunの買収など情勢の変化によってOpenSolarisの更新は止まり、Solaris 11からはまたクローズドソースになってしまいました。以後OpenSolaris自体はOpenIndianaにForkして開発が続いていますが、オープンソースなZFSのバージョンはOpenSolaris最終版のv28で止まっており、Solaris 11に搭載されたv33とはバージョンが離れてしまっています。
このような経緯によって、現在の(本家Solaris以外における)ZFSの最新版はv28ということになります。勝手に独自実装でオレオレZFS(っぽい何か)にするわけにもいかないので、OSSの世界でのZFSといえばv28ということになるんだと思います。
要は、(図らずも)OSS的にはZFSの仕様はfixされたので、今後は公式のアップデートを追いかけることもなくv28というゴールを目指した開発へシフトしているということです(多分)。

話が大分逸れてしまいました。ZEVOに戻ります。
前回書いたとおりZEVOというのは現在GreenBytesというストレージ屋さんで開発されているMac向けのZFSで、v28となっています。このZEVOの無料版であるZEVO Community Edition(以下CE)なるものが配布されているので、今回はこのZEVO CEを実際にインストールしてみます。

用意したのはみんな大好き仮想マシン、ということでMountain Lion on VMware Fusionです。VMだと仮想HDDをバンバン追加して実験できるので非常に便利です。
というわけでまずはZEVO CEを落としてきます。
http://zevo.getgreenbytes.com
この公式サイトの「Downlink ZEVO」からダウンロードできますが、無料の会員登録が必要なので「Downlink ZEVO」から一度飛ばされるフォーラムに登録してログイン&ダウンロードしましょう。
ZEVOCommunityEdition.dmg をダウンロードしてきたら特に難しいこともなく開いてインストール&再起動します。
公式サイトから落とせるZEVO CEのバージョンは1.1ですが、2012/11/1現在1.1.1がリリースされています。1.1.1はシステム環境設定のZEVO Preference→Check For Updates...からダウンロードすることが出来るのでインストールしておきましょう。

大抵のことは付属のZEVO QuickStart Guideを読めばわかりますが、とりあえず適当にいじってみることにしましょう。
まずインストール&再起動したらターミナルから色々確認してみます。
$ zpool upgrade -v
でv28なのが確認できると思います。ちなみに一般的なZFSと違い、状態確認系のサブコマンドはrootでなくても使用できるようです。
早速プールを作ってみます。まずはディスクの確認。
$ diskutil list
/dev/disk0
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      GUID_partition_scheme                        *42.9 GB    disk0
   1:                        EFI                         209.7 MB   disk0s1
   2:                  Apple_HFS Macintosh HD            42.1 GB    disk0s2
   3:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s3
/dev/disk1
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:                                                   *2.1 GB     disk1
/dev/disk2
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:                                                   *2.1 GB     disk2
/dev/disk3
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:                                                   *2.1 GB     disk3
OSが入っているのがdisk0です。今回はdisk1,2,3を利用します。
まずはdisk1,2でミラー構成を試してみます。
$ sudo zpool create -f mypool mirror /dev/disk1 /dev/disk2
プール作成にはroot権限が必要なのでsudoします。また、自動でパーティションを作ってもらうために-fオプションを付与しています。
では作ったプールを確認してみます。
$ zpool status
  pool: mypool
 state: ONLINE
 scan: none requested
config:

 NAME                                           STATE     READ WRITE CKSUM
 mypool                                         ONLINE       0     0     0
   mirror-0                                     ONLINE       0     0     0
     GPTE_A384D925-0031-42F3-8D2F-DA4B69F1142D  ONLINE       0     0     0  at disk1s1
     GPTE_9806760F-ADA2-4498-B62B-AFB84F89939F  ONLINE       0     0     0  at disk2s1

errors: No known data errors
$ zfs list
NAME      USED   AVAIL   REFER  MOUNTPOINT
mypool   434Ki  1.83Gi   371Ki  /Volumes/mypool
ミラー構成でmypoolが作られ、/Volumes以下にマウントされているのがわかります。
ここで謎なのがzpool statusで表示されるデバイス名です。/dev/diskXの形になっていません。これはZEVO独自の仕様で、プールを構成する各デバイスにユニークIDを持たせて管理することで、起動毎にディスク番号(diskXのX)が変わっても追随できるようになっています。
具体的には、これらのユニークなデバイス名は/dev/dsk以下に配置されるデバイスへのシンボリックリンクとして存在しています。
$ ls -l /dev/dsk/
total 16
lrwxr-xr-x  1 root  wheel  12 11  1 02:13 GPTE_9806760F-ADA2-4498-B62B-AFB84F89939F -> /dev/disk2s1
lrwxr-xr-x  1 root  wheel  12 11  1 02:13 GPTE_A384D925-0031-42F3-8D2F-DA4B69F1142D -> /dev/disk1s1
このようになります。

次にRAIDZプールの作成を試してみます。
$ sudo zpool destroy mypool
$ sudo zpool create -o ashift=12 rzpool raidz /dev/disk1 /dev/disk2 /dev/disk3
$ zpool status
  pool: rzpool
 state: ONLINE
 scan: none requested
config:

 NAME                                           STATE     READ WRITE CKSUM
 rzpool                                         ONLINE       0     0     0
   raidz1-0                                     ONLINE       0     0     0
     GPTE_9B2B44FD-A76C-4AC5-AF6C-B1302B453204  ONLINE       0     0     0  at disk1s1
     GPTE_6DCC0CC3-12F8-49E5-A976-E87161B057AC  ONLINE       0     0     0  at disk2s1
     GPTE_10AEF2DE-B392-424E-A380-58933B925E0E  ONLINE       0     0     0  at disk3s1

errors: No known data errors
$ zfs list
NAME      USED   AVAIL   REFER  MOUNTPOINT
rzpool   470Ki  3.67Gi   390Ki  /Volumes/rzpool
なんてことはなくできました。-o ashift=12というのはAFT用のオプションです。本来は512Bセクタでashift=9、4KBセクタでashift=12が自動的に選択されるのですが、512Bエミュレーションを行っているAFTのHDDではashift=9と誤認識してしまうため、ashiftを強制的に指定することができます。
ファイルシステムの作成を試してみます。
$ sudo zfs create rzpool/fs1
普通に作れます。デスクトップに(rzpoolと共に)fs1がマウントされているかと思います。
ですが、sudoで作っているので中にファイルを作れません。sudo無しで作ろうとすると
$ zfs create rzpool/fs2
cannot mount '/Volumes/rzpool/fs2': failed to create mountpoint
filesystem successfully created, but not mounted
マウントできないと怒られます。
親ファイルシステムの権限を変えてみます。
$ sudo chmod 777 /Volumes/rzpool
$ zfs mount -a
マウントできました。ユーザ権限で作っているので、読み書きも可能です。
権限を変更しているので
$ zfs create rzpool/fs3
今度は正常に作成できます。

そんなわけで、非常に簡単ですがプールとファイルシステムの作成までを行ってみました。
留意する点としてはデバイス名とユーザ権限で実行するコマンドくらいで、ZEVO特有の問題がこれといってあるわけではありません。他のプラットフォームでZFSを使ったことがあればごく自然に使えるかと思います。
次回は(かなり先になりそうですが)、もうちょっと実用を視野に入れてZEVOが「どれくらい使えるか」を検証していきたいと思っています。