世の中X299なSkylake-Xプラットフォームが発売されて盛り上がってるときに、既に過去のものとなったX99プラットフォームの話です。いや、この前発売したi7/i9は対Threadripperでは微妙そうだから盛り上がってないかもしれないけど・・・
別にX299が出てX99を中古で組むのが安くなった話とかではなく、単に2年くらい前に組んでほったらかしだったマシンを紹介するだけです。なのでBroadwellどころかHaswellだし。
今更書こうと思い立ったのは、Ryzen機でエンコ速度とか測る時に比較用に回してみたところ、2年落ちにしては随分優秀だったことに気付かされたから。まあそこから更に2ヶ月くらい経ってるけどなHAHAHA。
なのでどちらかというと構成自体より上の写真にある謎中華ケースの方が面白かったりしますけど、ただでさえアクセスが全然無い超個人ブログの中で更にGPDネタより一桁アクセスが少ない自作PC記事なので気にせずダラダラ書きます。
X99E-ITX/ac
X99のITXということでマザボはX99E-ITX/ac一択。他に選択肢は無し。以前「欲しい」と書いてから、結局のところ当時発売直後に4万円くらいで買ってしまったわけですが、その顛末を書くことがないままGPD WINネタでブログ復活するまで放置していたので約2年半ぶりの登場である。
非常にデカイLGA2011-v3をITXにブチ込むために特殊ソケットになっており、対応クーラーが無いので基本的に付属のサーバー用爆音クーラーを付けるしかない。ただ、簡易水冷クーラー用の専用プレートが付いてくるので、唯一Cooler MasterのSeidonシリーズのみ装着することができる。
ということで自分はSeidon 120Vを購入。息の長い製品らしく、2013年に出たにも関わらず今でも買えるみたいです。まあ、今からこのマザボで組む人はほとんどいないでしょうが・・・
ほとんどいない、というのは型落ちになったというのもありますが、X99E-ITX/acがそこそこ売れたのか、X299E-ITX/acという後継モデルが出るので最新のX299でも選択肢が用意されている、というのが大きいですね。こちらは変態化が進行しておりライザーカードにSO-DIMMスロットを駆使して通常ソケット搭載になったので楽になってますね。欲しい。
H'z Mk2
組み込むケースはこの中華ケース、というかハンドメイドケースのH'z Mk2です。W168 x H250 x D245mm・FlexATX電源の極小ケースで、アルミパネルのハメ合わせで作られているんですがもの凄く工作精度が良く高級感のあるケースです。
当時taobaoから買いましたが今はもう売ってないようです。SFX電源対応で一回り大きいH'z Mk3はまだ売っているようですが。
当時(今もですが)普通じゃない自作にハマっていたのでこういう変なケースを買ってました。最近買ったのはクラウドファンディングのDAN A4-SFX、ちゃんと(?)買ったケース2つもデュアルチャンバーのCarbide Air240/540なのでPC何台もあるくせに気付けば通常のタワーケース無いんですよね・・・H'z Mk2はパーツレイアウトで言えば一応タワー型の並びではありますが。
構成
構成はざっと以下のような感じ。CPUがキモ、というかキモい。
- CPU・・・Xeon E5-2693 v3(通称)QEYL ES 12c 2.8GHz
- メモリ・・・DDR4-2400 8GB x2
- GPU・・・GeForce GTX970
- SSD・・・Samsung XP941 256GB
- 電源・・・Enhance ENP-7140B 400W 80+Gold
最大ターボブーストクロックも3.4GHzと高く、全コアブーストも3.1GHzまで回る凶悪な感じになっています。おかげさまでTDPも160Wとかなり凶悪な感じに。
スペック的には12コア・定格2.6/全コアターボ3.1/最大ターボ3.5・TDP135WのE5-2690 v3に近い感じでしょうか。TDPも含めて考えるとBroadwell世代ですが12コア・3.0/3.2/3.5・TDP160WのE5-2687W v4らへんとか?
たしか10万円前後で入手した記憶なので、安心も信頼も無い初期ES品とはいえ8コアでクロック同じくらいなCore i7-5960Xより安いというのはなかなかおいしく。
やや小声でグレーにしておきました。
メモリは当時1枚16GBは無かったか高すぎるかという時勢だったので8GB2枚。DDR4-2400ですがXeonだからかESだからかCPU側の定格以上にメモリを回してくれないのでDDR4-2133で動いている悲しみです。
グラボは単純にITXサイズ基板で当時一番いいやつということで。厳密には当時R9 Nanoが最強だったんですが、投げ売り前で高すぎて無理でした。
SSDは適当にPCIeのものを。当時NVMeなんてものはなかった。
電源は・・・なんで450WのENP-7145Bを買わなかったのは忘れましたが(確か7140Bが半額くらいで拾えた記憶)明らかにこのスペックに見合わない400W。とはいえFlex -ATXである以上どう頑張ってもHadron Airから500W電源引っこ抜くのが関の山なので致し方ない。
160WとかいうおバカCPUじゃなくて多コア低クロック低消費電力のXeonでも載せろよ、が正論なんですが、コアを増やしてもシングルスレッド性能を妥協しないのが
とまあこんな感じで当時の水準で詰め込めるだけ詰め込んだ感じになってます。
が、冷えない・・・!
しかしこのままケースにブチ込むと大問題が。
ファンの取り付けは上の写真のような感じで本来マウンタの内側に装着するんですが、
トップに貼った画像と次の画像を見てわかる通り簡易水冷クーラーを載せたこの構成では、本来ファンを取り付ける部分に強引にラジエターを設置し、ファンはマウンタの外側に装着しています(無理矢理タイラップで固定してるのがわかっちゃいますね)。
その結果、サイドの吸気口をファンが塞いでしまい窒息しており、ケースを閉じるとまったく冷えず電源・ケース全体がチンチンに熱くなった挙げ句落ちます。
画像を拡大するとファンが吸気口に被っているのがわかるかと思います。もちろんこうなるとは思ってたので、影響を軽減するため薄型15mm厚の140mmファンにしたんですが全然意味がなかったという・・・
ちなみに電源が40mmファンで高負荷時うるさかったので、下部に80mmファン貼り付けて40mmファンが高回転にならないようにしてますが、そもそもうるさいのは窒息による爆熱が原因だったので効果なかった&窒息解消したら別に80mmファン無くてもそんなうるさくならなかったというオチがあったり。
対策
さすがにこれでは使い物にならない上に遅かれ早かれ破損するので対策しました。
純正フロントパネルの代わりに前面に吸気口のあるフロントパネルをアクリルから作りました、というか発注して作ってもらいました。
幸い元がハンドメイド製品なので複雑な曲げとか加工は無かったので、適当に寸法測ってイラレで図面描いてはざい屋さんに注文したらバッチリ作れました。
金具・スイッチは取り外して流用しても良かったんですが、同じパーツがaliexpressで入手できたので調達しました。まあこのケース自体そうやって部品集めて作ってるわけですからありますよね。
あとは穴にファンフィルターを貼り付けてやれば完成です。フロント140mmファンがガッツリ吸気できるようになったので熱暴走することもなく安定動作するようになりました。
完成
というわけで組み上がりはこんな感じ。
マザボ裏側はこんな感じなのでメンテナンス性は良好。特に裏からメンテするモノがありませんが。背面M.2のマザボとかだとうれしいかもしれない。
パネルを外して上から見た図。プラグイン電源じゃない上にSATAストレージを載せてないのでケーブル余りまくり(グラボ用の6pin作るためにSATA電源自体は使ってますが)。
後ろから見た図。唯一コンパクトさが伝わりやすい写真な気がする。マザボのバックパネルやGPUブラケットまで黒いのに電源がグレーなのが残念だよ!
ちなみに左上に穴がありますが、ACアダプタ化してFlex-ATX電源部を塞いでここに繋ぐことも可能らしい。
というわけで思い出したかのような昔のマシン紹介でした。ケース自体は凄く良い感じなので、X299E-ITX/acで組み直してみたい気持ちもある一方、今でもCPUが割と最強感あるので悩ましいところです。12コアのCore i9-7920Xで組み直したらとんでもない値段になりそうだし。この世代からXeonとソケット分かれちゃったんで変なCPUをゴニョる、という路線が難しくなったのが悩みどころ。
Threadripperならもう少し安いかも・・・と思いつつこちらはあまりにもソケットでかすぎてITXは出なさそうだし、多コアITXという面では2年経ってもまだまだ陳腐化しなさそうな感じでちょっと嬉しい。
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