Atom x7採用に引き続き、またもやビッグニュースです。
Indiegogoで「ファンの搭載を検討中」とコメントされていたこともあり、ファン搭載について色々考察してたんですが、良い意味で全て無駄になったみたいです。なんと、筐体(底面)の素材をプラから金属に変更することで放熱するという更新がありました!
ま、マジかよ・・・ポリカのMacBookがユニボディになるくらいの変更デスヨ?それはもはや別モデルなのでは・・・
メタル化に関連して内部構造の写真も大量アップロードされていて、とても「熱い」更新になっています。
あらまし
色々あってCPUをAtom x7にアップグレードすることにしたGPD WINは、CPU変更に伴う発熱上昇をなんとかする方法を模索中でした。そして今日の更新でアナウンスされたのが
Due to we upgrade the processor and after we reassess the power dissipation of Z8700,We decided to use a metal back shell in order to the better heat dissipation. Please check the Pic blow(when mass production,we will painting to make the whole device is black):で、ざっと訳すと「CPUアップグレードに伴う放熱方法再検討の結果、良好な放熱を行うために筐体底面をメタル化することにしたよ!(生産時には全体を黒で塗装するよ)」ということです。
そして、この内部写真を見る限りファンが搭載されているようにも、搭載スペースがあるようにも見えません。どうやら、検討の結果ファンを内蔵するのではなくメタル筐体化によって冷却することに決定したようです。
後半で詳細に書きますが、CPUはキーボード側にあるため、何らかの方法で裏側の銀色プレートに熱を移動させて、バッテリー側に貼られたグラフェンシート?でメタル筐体まで熱伝導させる設計のように見えます。
「どうやってキーボード側の熱を裏側に伝導してるの?」という質問に対し、
Yes,we still add a heat pipe between the mainboard and keyboard.と回答しているため、どうやらヒートパイプで熱を移しているみたいです。「still」とのことなので、もしかするとZ8500での設計時点からヒートパイプを利用していたのかもしれません。
なにせ、今までの開発進捗では
この「最初の基板ができたよ!」の次の更新が
「プロトタイプ完成したよ!」という一足飛びどころではない進捗だったので、内部構造については全然わからなかったんですよねw
今回の更新では、内部構造やパーツの写真が多くとても興味深いものになっています。全部貼るとただのコピペになっちゃうので、記事冒頭のリンクから確認してみてください。
ファンもあるよ
もう1点意表を突かれる更新がありました。
In addition to the existing internal passive heat dissipation treatment,We are designing a new accessories--a small USB external fan.And the internal structure design also reserved air duct.なんと、更なる冷却強化のために「外付けの小型USBファンを設計中」だそうです。また、内部構造もファンを想定して空気の通り道が確保しているとのこと。先ほど「検討の結果ファンを内蔵するのではなく」と、搭載ではなくあえて内蔵と書いたのはこのことによるものです。
外付けファンは予想外、というか予想できるわけもないですね・・・メタル筐体化に加えて外付けファンまで開発するとなるとメタル筐体化だけでは冷やしきれない不安は残っているのかな?という印象はありますが、無音・省電力優先と性能・冷却優先のどちらにも対応できる、というのは良いことですね。
まあ性能優先の人からするとファン内蔵してくれという感じかもしれませんが。個人的には、最低クロックに張り付くくらい冷えないとかでない限りファンレスの方が嬉しいのでこの判断はポジティブに捉えられる側です。
ちなみに、この外付けファンが標準添付されるのか別売になるかについては質問があり、
It is uncertain now.Once get the decision,i will let your know.未決定とのことでした。既に発表時点よりかなりのコスト高になっているので、別売にしてもまったく問題ないと思いますけどね・・・別売されても買っちゃいそう。
形状についてはまだ設計中のためなんの画像も無く、想像するのも難しいですが、底面にシロッコファンを設置してどこかに開けた排気口から空気を吸い出すとかそんな漢字でしょうか?
完全な妄想ですが、底面に被せるタイプだった場合中身くり抜いてモバイルバッテリーの中身移植して拡張バッテリーとか作れたら面白いですねw
内部構造
このようにして今まで更新された画像を繋ぎ合わせてみると、GPD WINの内部構造がなんとなく見えてきましたね(底面外側はZ8500版画像のためプラ)。
メイン基板表側のCPUの上部に、空冷用溝付きの排熱板がキーボード基板と共に位置しており、ここでの熱を(恐らくヒートパイプで)メイン基板裏側のプレートに移し、最終的にグラフェンシート経由でメタル筐体から排熱する、という構成になっていると推測されます。
この推測が正しいのか、正しいとしてどこまで狙い通りに機能するかはわかりませんが、かなり凝った設計になっているように感じます。いや、ハードウェア設計全然詳しくないんで感じるだけですけど!
感想
いやー、またも驚かされました。予想を超える改善をしてくるなんて・・・ファン搭載ならUEFIで切れるかどうかとか、Z8500かZ8550の違いで右往左往してた頃と自分の器が全然変わってないですし、それに引き替えGPDの決断力は凄いっすね・・・
実のところ、メタル筐体化の伏線はあったんです。中国クラウドファンディングサイトのQ&Aで、
明年的这个时候会出迭代产品!会考虑窄边框,彩色铝壳,1080P,SSD!機械翻訳すると
This time next year will be an iterative product! We will consider the narrow frame, color aluminum, 1080P, SSD!
来年の今頃は、繰り返し製品になります!私たちは、狭額縁、カラーアルミ、1080P、SSDを検討していきます!と、次期製品としてアルミ筐体の採用が予告されてはいました。他の部分は恐らくワンサイズ大きいフルHD液晶採用による狭額縁化・SSDの容量アップといったところでしょうか。
これを紹介しなかったのは、書こうと思った折Atom x7採用のアナウンスがあり、そこで「GPD WIN 2は恐らく出せない」とあったためこれらのアップデートは実施されないことになったと思ったからです。このうちメタル筐体のアイデアを転用したのかもしれません。
Atom x7にしろメタル筐体化にしろ言うまでもなくコスト高に繋がるものです。もちろん要望自体は出ていましたが、Atom x5+プラ筐体で約束している以上次期モデルを出せようが出せまいがこの仕様で出して何の問題もなかったはずです。
にも関わらず「次期モデルが出せないなら初代を最高のものにしよう」 という気持ちでここまでのアップデートを実施するというのは、Atom x7の時と同じ感想になりますが感動モノです。
自分が「隙の無いUMPC」だと思って出資したときからもはや別物のようなスペックアップがなされています。元の仕様で出した上で、Atom x7+メタル筐体版を上位モデルとして後から高価格で売りに出しても買うのにwとすら思います。
なんにせよ、自分が願う以上に良い方向に転換していくというのはむしろ怖いくらいです。これ以上何も望みませんので、ただただ届いてくださいというだけですw
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